欅(けやき)


産地:東北以南の日本  気乾比重 0.62


辺材は淡黄褐色、心材は黄褐色から赤褐色
重厚で艶があり美しい杢目を持つ、我が国の広葉樹の代表格

耐水性・耐久性大で、社寺仏閣などの建築材から家具・工芸品に至るまで古来より第一級の銘木として賞用されてきた
明るい色調で艶もよく年輪がはっきり出るので、華麗な印象を与える

ただし若齢木(樹齢100年程度)が多い現状では材に狂いが出やすく、特に白太は動く力も大きいため、ムク材を施工する際には狂いを抑えて使う熟練が要求される
一般の大工さんでは手も足も出ない可能性大、施工技術をよく確認すること

品 名 長さ 厚み 入数 販売価格(1束) 備 考
椽甲板 3,700 300 30 ¥100万以上 やとい実 裏桟付き 
フローリング 赤乱尺 90 15 1坪 ¥77,000 若干狂いがある


Comment

「西の松、東の欅」といわれることがあります
西日本では松が、東日本では欅が高級材としてよく使われるという意味ですが、松が壊滅状態になった今、欅が日本の高級材の代名詞となっています

欅は杢目の華麗さもさることながら、なにより色艶がすばらしい
明るく、鮮烈な色彩は周りの部材の存在を霞ませかねない迫力があり、歳月を経るに従って、ますます味わいを増していきます

この感動は欅のムク材を見なければわからないかもしれません
建材メーカーのカタログにある「・・・欅」などは、欅とは違う樹種が使われていることもあり論外としても、スライスされた単板を見ても欅の真価はなかなかわかりません
単板はスライスされる前に塊のまま煮沸されてしまいます
工程上、仕方ないのですが、煮沸すると木が本来持っている樹脂が失われ、3年もたてば色艶の差は一目瞭然となります

少しでもムクの欅を使っていただければと思います
家を建てる予定がないのならお椀でも、茶托でもよいのです
欅の木肌から放たれる太陽の光がほとばしるような暖かさを、日本で暮らす喜びを、きっと実感できるに違いないと思うのです


アレルギー・過敏症の人へ

国産の欅ならまず大丈夫
一部に中国から輸入された材があり、これはよくわかりません