産地:本州・四国・九州  気乾比重 0.41


和風建築の主要材

辺材は淡黄白色、心材は淡紅色、節は赤褐色でコントラストが鮮やか
特有の芳香と光沢があり年を経ると艶のあるべっこう色になる

加工は容易で表面仕上げはきわめて良い。抗菌・防カビ作用を持つヒノキチオールなどの精油分に富み耐久性・耐水性も抜群

また木曽桧は本桧とも呼ばれ別格の扱いで、厳しい気候条件で数百年の歳月を経た材からは柾目材や幅広・長尺材がとれ、和風建築の最高級材の一つとされる
無 節 上 小 節 小 節 一 等


Comment

古来より和風建築の主要材として社寺建築をはじめあらゆるところに使用されていて、総桧造りの家といえば人々の羨望の的でした

材の特徴として、水湿に強く艶があり、適度に堅くて、触ると針葉樹特有のぬくもりもあります
日本の夏は高温多湿でじめつく一方で、冬は乾燥して底冷えがしますから、日本の風土に適した桧が伝統建築に多用されてきたのは当然の評価といえるでしょう

近頃は、民家風や山小屋風といった造りが多くなり、節と地のコントラストの大きさを生かして、節付きの床材・壁材を使う建築も増えてきました
また、浴室の壁、天井に桧のムク材を貼って、見た目だけでなく木の香りも楽しむなど、いろいろな使い方ができるのも桧が良材であることの証明になるでしょう

和風建築のイメージが強いため、洋間には今ひとつ使いづらいとされる桧ですが、性能としてはトップクラスですから、いろいろなところでもっともっと使っていただければと思います